タダ請け負いに潜むリスクについて

個人や副業で仕事を請け負っていると、ある限定的な作業をタダでやりますよ、という場面も出てくると思います。

これは一見すると親切のように思われますが、実は両者にとってリスクを含んだ対応であることを認識すべきだろうと思います。

それぞれのリスクを事例で見てみましょう。

受注側のリスク

サイト更新について依頼者から相談があり、数分で終わる簡単な作業と思われたため、無償で対応することにした。

しかし、作業時に致命的なミスをしてしまい、サイトデータが消えてしまった。

バックアップをとっていなかったため、元に戻すにはサイトを一から作り直す必要がある。

無償で対応した作業ではあったが、自分の対応により損害を与えてしまった以上、復旧の責任があり、無償でサイトの作り直しをすることになってしまった。
 

発注側のリスク

サイト更新について付き合いのある制作者に相談したところ、無償で対応をしてくれるということで喜んでお願いすることにした。

しかし、作業時に致命的なミスがあり、サイトデータが消えてしまった。

その制作者の過失であるため復旧をするようお願いしたが、善意かつ無償で対応をしたことであるから、その責任までは負えないと言われてしまい、有償でサイトを作り直すことになってしまった。

もしそんなリスクがあることを事前に知っていれば、タダで依頼なんてしなかったのに・・・。
 

こういったケースは実際に起こりえます。

無償で仕事をする場合、受注側には、

”タダでやっているんだから”
”そんなに時間を使えない”

という甘さが生まれます。

今回の例で言えば、本来受注側はサイトのバックアップを事前にとって万が一に備えるべきでしたが、そこまですると無償で対応ができないため省いたのです。

一方で、発注側は、タダでやってもらえると喜んだのもつかの間、結果的にサイトを一から作り直すという膨大な出費をすることになってしまいます。

発注側はちょっとした作業の場合「そんなくらいでお金とるの?」と思うかもしれませんし、受注側は「見積も面倒だしこのくらいの作業はただでやるか。」と考えるかもしれません。

両者が万が一のことが起きた場合にそれぞれ責任を負う覚悟を持ってのことであればよいのですが、両者がそういう考えの持ち主であれば、必ず対価を発生させるだろうと思います。

仕事の受発注において、金銭の授受はひとつのケジメとなります。

お金を支払う方はお金を失うリスクをとり、お金を受け取る方は支払う側のとったリスクに敬意を示し、その仕事に責任を持つ覚悟を決めます。

ですから、どんな些細な仕事においても筋を通すというのが重要であると思います。