ユーザー参加型コンテンツ(UGC)を成功させるためのポイントを考える

今回は、ユーザー参加型コンテンツ(UGC)を成功させるためにどんなことに気を付ければよいか、そのポイントについて考えてみたいと思います。

ユーザー参加型コンテンツとは、ユーザーがコンテンツ(記事や動画等)を投稿するタイプのウェブサービスです。

有名なところで言えば、YouTubeやNAVERまとめなんかをイメージするとわかりやすいかと思います。

企業と求職者をマッチングする求人サイトなんかもこういった部類に入ります。
 

ユーザー参加型コンテンツの魅力

ユーザー参加型コンテンツの魅力は、やはりそこに秘められた大きな可能性です。

ユーザーが参加すればするほど、その規模は大きくなり、影響力の高いメディアへ発展することが期待されます。

そこに秘められたポテンシャルが非常に高いため、ホームページ制作など規模が制限される受託サービスに比べて、圧倒的に企業の価値を高めることも可能です。

それこそ、大規模な資金調達なんかも夢じゃないかもしれません。
 

ユーザー参加型コンテンツを成功させる難しさ

ユーザー参加型コンテンツを成功させる難しさは、ユーザーがコンテンツを投稿してくれなければはじまらず、コンテンツがなければユーザーが参加してくれないという構造にあります。

当然コンテンツがなければ、検索エンジンの評価も上がらないので、検索結果への露出も期待できません。

こういった理由から、個人や中小零細企業が、大規模なユーザー参加型コンテンツを運用することは非常に敷居が高いといえるでしょう。

別事業で既に利用者層を抱えていたり、テレビCMなど大規模な広告戦略を打てる、資本力のある企業が圧倒的に有利です。
 

マッチングサイトに見る失敗フロー

例えば、私たちがまったくゼロの状態から求人サイトの立ち上げを試みるとします。

システム会社に依頼をすれば、求人サイトのシステム自体は作ってくれるでしょう。

しかし、その後に必ず悩ましい集客の問題に直面をします。

求人サイトで言えば、集客すべき対象は以下のふたつです。

  • ・企業
  • ・求職者

求人サイトの枠組みが一通り出来上がって、このふたつの利用者を集客しようと、広告を打ったり、営業をかけたりするのですが、残念ながら誰も利用してくれません。

それもそのはずですね。

企業は求職者がいなければ利用するメリットはありませんし、求職者はよい企業が入っていなければ利用するメリットはありません。

どんなに素晴らしいコンセプトを掲げても、利用者がいなければ誰も使ってはくれないのです。
 

成功には”先立つもの”が必要

ユーザー参加型コンテンツを成功させるには、先立つものが必要です。

それはコンテンツであったり、利用者であったりですね。

先ほどの、求人サイトで言えば、企業とのコネクションを持っているか、もしくは、既に求職者を抱えているかしないと成功は困難です。

リソースを持っている企業との提携という手も考えられますが、多くの場合、そういった企業はその気になれば自社でも作ることができますので、本当にそれが魅力的な事業であれば自社でやってしまうでしょう。

つまり、ユーザー参加型コンテンツを成功させるためには、まず自社で対象ユーザーに提供できる何らかの価値を作り上げるところからはじめなければならないということになります。

求人サイトのシステムというのはあくまで空の箱に過ぎず、本当に重要なのはそこに入る企業や利用者層を獲得するためのスキームを確立することなのです。
 

ユーザー参加型コンテンツを成功させるポイント

しかし、十分なリソースを持たない個人や中小零細企業が、比較的規模の大きいユーザー参加型コンテンツに挑む方法はなくはありません。

ここでは、これを、着実に段階を踏んでゆく方法と、最短距離を行く方法の2パターンで考えてみたいと思います。

1.段階を踏んでゆく方法

段階を踏んでゆく方法では、まず最終形態となるユーザー参加型コンテンツを意識して、そのユーザー層を獲得するサービスを運用します。

こちら側から有益な情報を発信するメディアを作ってファン層を作ってゆくわけです。

これであればSEO対策も可能ですし、ユーザー側は情報の受け手となるので関係構築をしやすいでしょう。

そうすれば新しいサービスにも積極的に参加をしてくれるかもしれません。
 

2.最短距離を行く方法

これはいきなりユーザー参加型コンテンツを作る方法ですが、選択肢はそう多くはありません。

マッチングサイトは難易度が高いので一旦避けましょう。

成功のポイントは以下です。

  • ①少量のコンテンツでもSEOで優位に立てること
  • ②情報発信を目的としたサービスであること

まず、①ですが、サイトがユーザーの目にふれるためには、検索結果としてページが露出されなければなりません。

そのためには、少量のコンテンツでも複合キーワードで上位を獲得できるテーマを選択する必要があります。

ただ、どんなにユーザーの目に触れても、多くの場合、ユーザーにとって投稿の敷居は高いものです。

ですから、ユーザーが持つ”情報を得たい欲求”にフォーカスしている以上、コンテンツは集まりません。

そうではなくて、ユーザーが持つ”情報を発信したい欲求”にフォーカスする必要があります。

このふたつの条件が揃うことで、少しずつでも着実にコンテンツが蓄積し、それが検索エンジンに評価されることで露出が増え、成長サイクルを形成できるサービスができるのです。
 

さいごに

ユーザー参加型コンテンツの成功には、戦略が必要です。

NAVERまとめのようなキュレーションサイトを作る場合は、予めコンテンツを拡充するライターさんを確保するところからはじまります。

先行投資がかかりますが、コンテンツがあれば自然検索での露出が増えますから、そこから認知がされてゆくことになります。

資金力がない場合は、これを自分でしなければなりませんから、広く浅くではなく、狭く深くからはじめるのが無難ですね。

最初はワードプレスかなんかで運用して、ある程度の規模になったらユーザー参加型のシステムへ切り替えてゆくというのが堅実な方法かもしれません。

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tasan