フリーランスと企業担当のやりとりで発生しがちな問題

今回の記事はこれからフリーランスになりたての方、フリーランスを目指す方、副業で受託をはじめたい方などを対象に、経験談も踏まえてお話をしたいと思います。

フリーランスが大きな企業と取引をする場合、それは決してよい面ばかりではありません。むしろデメリットの方が大きいということが多いかもしれません。

主な理由を先に挙げてみたいと思います。

  • ・意思決定の遅さ
  • ・担当者の能力に労働生産性が左右される
  • ・契約書の問題(主に損害賠償項目)

大抵駆け出しのフリーランスが泣きを見る理由がこれです。

まず大前提として会社員とフリーランスでは、給与制と報酬制という大きな違いがあります。これによって仕事においての両者の時間の流れには大きな違いが発生する可能性があるということです。

たとえば企業担当者が新規事業の企画でPR用のページ制作を外注に依頼するとします。この企業にとってはそれほど急ぎの案件ではなく、予算も数万円くらいの規模感です。

フリーランス側としては一カ月くらいで制作して納品、次月末に支払いをしてもらって完了・・・くらいのスピード感でやりたいところです。

しかし実際は、打合せしては待ち、打合せしては待ち、途中で話が変わり・・・というのでコミュニケーションコストだけが膨らんで全く進まないということがでてきます。

企業の担当者はその案件が進まなくても毎月決まった給与が貰えるので特に問題はありません、ただフリーランス側としては死活問題です。

企業担当者が悪いというわけではないのですが、これは両者の時間の捉え方の相違から生まれる不幸だと思います。

もうひとつは契約面。大きな企業ともなるとコンプライアンスもしっかりしていますので、必ず契約書のひな形があり、これは当然企業側に有利に作られています。

そしてその中にあるのが損害賠償請求項目。

もちろん企業側も損害賠償をしたいわけではなく自衛のために作っているわけですが、万が一何か問題が起きれば実際に損害賠償を請求されるわけです。

故意でも過失でも何かあれば賠償してねってなっているケースも割とあるので、法律の知識がないと非常に怖いですよね。

特に著作権関連は複雑で、自分が制作したものがすべての著作権を侵害していないという確証を得ることは難しいものです。

数万円ほどの案件でこの損害賠償請求のリスクを負うことが割がよいと判断する人はあまりいないだろうと思います。

こんな感じで大きい会社の企業担当者とフリーランスという組み合わせはなかなか難しい部分があるというのが実情かと思います。

クライアントとの関係を良好に保つためにも、仕事の進め方や支払い方法、契約におけるポリシー、損害賠償保険への加入など、しっかりと準備をしておくとよいでしょう。

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