解析ツールで可視化されないユーザー行動を知る重要性について

Googleアナリティクス等の解析ツールは、自然検索やソーシャル・ネットワーク・サービスといったアクセスの発生元から、問い合わせ完了数まで調べることのできる非常に強力なツールです。

いまや、このツールなくして、ウェブサイトの改善は考えられないといっても過言ではありません。

しかしながら、こういった解析ツールのみに頼っていると見えない部分があることも忘れてはいけません。

ユーザーの行動は必ずしもインターネット上で連続的に行われるものではないのです。

例えばですが、介護施設のホームページについて考える場合、まず、検索ユーザーは当事者ではなく、そのご家族か、または、ケアマネージャ等になるかと思います。

この場合、初回にアクセスした流れでそのまま問い合わせに至ることは稀で、一度サイトを離れて関係者間における検討段階を挟むことになるでしょう。

そして、関係者間での話がまとまった段階で、もう一度施設名で検索するか、URL(ホームページアドレス)をそのまま入力するか、もしくは、電話番号を控えていてそのまま電話をするといったアクションを起こすことになるのではないかと思います。

つまり、初回アクセスから問合せまでの流れは断続的で、タイムラグが発生するということですね。

URLを入力する場合は、Googleアナリティクスではダイレクトアクセスにカウントされますが、その最初の源泉は自然検索だったかもしれませんし、もしくは、リスティング広告だったのかもしれません。

この一連の流れを解析ツールだけで理解することは難しいでしょう。

しかし、ウェブサイトを改善するにあたって、こういったユーザーの行動は決して無視してよいものではありません。

もし、今回の例のように一度サイトを離れてもう一度訪れるフローが想定されるのであれば、再来訪しやすいような施策も考えられます。

このように、解析ツール上の目に見える数字だけ追っていると気づきにくい事情というのがあることも忘れてはいけないことです。

こういった点を見逃さないように、サービスのターゲットユーザーの特性や、ビジネス構造などを、クライアントにヒアリングしてしっかりと理解をしておく必要があるものと思います。

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