新規参入サービスは多少便利なくらいじゃ使ってもらえないのが現実

世の中にはすでに便利なサービスというのはたくさんあります。

そんな中で、便利度を30から60にするくらいの新規サービスを作っても正直なところ誰も反応してくれないというのが現実かと思います。

例えば、新規のオンライン会計ソフトを作って販売することになり、競合調査の上どのオンライン会計ソフトよりも少しだけ便利なシステムを実現したとします。

現時点で機能的にはこのオンライン会計ソフトは一番なわけですが、果たしてそれだけでユーザーはこのオンライン会計ソフトを使ってくれるでしょうか・・・。

おそらく使ってはくれないと思います。

実績と信用(ブランド力)というのはそれほど強いですし、また、人を慣れ親しんだものから引きはがすには相当なエネルギーが必要になるということです。

後発のサービスを認知したときの世間の反応としては、

  • ・とりあえず今のままでいいや
  • ・今使っているサービスにも対応してもらうように言おう
  • ・興味はあるがしばらく様子見するか

と、こんなところなのではないでしょうか。

新規参入サービスが市場で一定のシェアをとろうというときには、漠然と機能面に着目して優位性を設計するだけでは不十分で、予めしっかりとターゲティングをした上で競合サービスが真似できない(もしくは導入判断にかなりの時間を要する)差別化をする必要があります。

また、このときサービスの普及にあたっての戦略も欠かせません。

新規のオンライン会計ソフトのターゲットを新たに起業する人たちに絞るとすれば、バーチャルオフィスの運用をはじめてその契約者向けにまず利用を促すという戦略が効果的かもしれません。

または、ホームページ制作業者に成果報酬を渡して代理店になってもらうなんていうのもいいかもしれないですよね。

こうやっていかに効率よく製品を認知、利用してもらうかという戦略設計も大変重要だと考えます。

資本力の大きい大企業であれば、最初は赤字覚悟で”最初の1年間無料!”なんていう力技も使えるわけですが、小規模事業者がこんなことをやれば体力がもちません。

※大企業は最悪この体力勝負ができるのが怖いですよね(笑)

ですから、最初はターゲットを絞って確実にとってゆき、ある程度のブランド力がついた段階で一気に方向転換を行うといったステップを計画する必要があるのです。

新規事業の企画を考えるときには、どういうステップでそのサービスを普及に導くかの流れまでしっかりとイメージしておかなければなりません。

なんとなく、「いいサービスだから営業すれば使ってもらえるだろう」程度ではサービスを軌道に乗せることは難しいと思います。

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tasan