成果主義の難しさについて

”成果主義とは、企業において、業務の成果によって評価し、報酬や人事を決定すること。 類似概念として結果のみで評価の判断を行う結果主義が挙げられる。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E6%9E%9C%E4%B8%BB%E7%BE%A9)”

企業内で成果主義を実施するのは大変な労力を要することだと思います。

そう感じる理由としては、

  • ・異なる部署間での公平な基準を作ることが難しい
  • ・管理職が成果主義の趣旨を理解できていない
  • ・結局管理職の主観に左右されがち
  • ・個人として成果を出しても会社の業績が悪ければ給与は上がらない

といった点です。

成果というのは短絡的に考えれば「売上」ですが、従業員が従事する業務はすべてが売上に直結するものではありません。

営業なんかは売上=成果になるのでわかりやすいですが、経理なんかはこれには該当しません。

売上=成果とみなされるのであれば、経理というのは成果によって給与が上がりにくい部署ということになってしまいます。

※そうなると評価されやすい部署にみんな異動したくなって会社が成り立ちません。

こういった多種多様な部署間において公平な評価基準を設け、それを管理職が理解するという点において、成果主義の導入は非常に難しいと感じます。

特にこういった制度の整備や教育にコストをかけられない中小企業においては、なかなか従業員が納得するような成果主義を実現するのは難しいように感じます。

※目標設定を明確に実施すればそれを達成したときには当然評価をしなければなりませんが、会社によってはそもそも給与を上げるだけの資金的余裕がない場合だってありえます。

そう考えると、年功序列の終身雇用制度というのはある意味合理的だったと考えることもできるかもしれません。

実際に2000年前後に成果主義を取り入れた企業の導入事例を見ても、

  • ・達成しやすい短期的な目標を立てるので長期的な成長の妨げとなる
  • ・中堅・ベテラン社員が自らの職務とスキルアップを優先し後進の教育を行わない

などの弊害が現れ廃止・修正を余儀なくされたケースもあるようです。

結果的に長期的なスパンでの企業の目標に向かって一丸となって進むには、個人主義的な短絡的な成果主義ではなく企業と従業員の信頼関係を構築する必要があるのでしょう。

もっと言えば、従業員との理念の共有が最も重要なのかもしれません。

人事評価というのは難しいですね・・・。

こういった点を考えると、企業の副業解禁というのは合理的な選択肢かもしれませんね。

企業はなかなか給料も上げられませんし一生雇える保証もありませんから、出世や昇給はあてにせずベース収入を確保する手段として会社員をする、もしくは、個人ではできない規模が大きかったりリスクの高い事業に携わる場として活用するというのがよさそうです。

収入を上げたかったりスキルを磨きたければそれは副業でチャレンジすればいいわけです。

副業である程度の収入が確保されればひとつの収入源に依存する精神状態から解放されるので企業とも対等な立ち位置になりますし立ち回りもかなり楽になるでしょう。

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