相場と費用対効果、値付けにおけるふたつの視点

今回はサービスの価格について思うところを備忘録として書き残したいと思います。

サービスの適正価格を考えるときに必要な視点には以下のふたつがあると思います。

  • ・相場
  • ・費用対効果(コストパフォーマンス)

”相場”というのはある市場において競合サービスが複数ある場合の価格帯をあらわすものです。

例えば「ホームページ制作 相場」で検索すると大体ホームページを作るのに平均的などれくらいの費用がかかるのかを知ることができます。

多くの場合、この相場をもとに安いとか高いという判断をすることになるでしょう。

しかしながら、適正価格を知る上で相場よりも重要な視点が”費用対効果”です。

例えば以下ふたつのウェブサイトの購入を検討するケースを考えてみます。

内容 価格
①毎月50万円の利益を出すウェブサイト 50万円
②毎月1万円(保守費用)の損失を出すウェブサイト 5万円

どちらを購入するでしょうか?

①は相場としてはちょっと高め、②は相場からするとかなり安くなります。

もし相場だけを考えるのであれば迷わず②を選ぶことになると思います。相場よりも安くウェブサイトを作れてラッキー!といったところです。

しかしながら費用対効果を考えると圧倒的に①のウェブサイトが得です。

制作費の50万円は1ヶ月で回収できてその後は毎月50万円がプラスになってゆくのですから。

このようにサービスの適正価格を考えるときには相場だけでなく費用対効果というものも考慮しなければなりません。

基本的に明確な目的なくただホームページが欲しい場合だったり、下請けに制作を発注する場合には相場で見ることが多くなるかと思います。

一方でウェブサイトの運用でしっかりと利益を出したい場合には相場よりも費用対効果を判断基準にすることが多いでしょう。

綺麗なウェブサイトを作れる人はたくさんいますが集客力のあるウェブサイトを作れる人や会社になると実際にはそれほど多くないのが実情ですから、相場よりもかなり高かったとしても費用対効果の高い仕事をしてくれる制作者に頼みたいという人は少なくないと思います。

そして、こういった考え方はウェブサイト制作に限らず様々なサービスでも共通のものだろうと思います。

基本的に長期的に活用するものは価格よりも品質重視になる傾向にあります。一方で消耗品のようなものは価格の安さが重要な要素になりがちです。

使用期間 購入頻度 信頼性 品質
リソース活用 長い 少ない 重要 重要
消耗品 短い 多い 不問 不問

高額な家電を購入する際に価格だけでなくその後の電気代まで考慮するというのも同じ理由ではないでしょうか。

安物買いの銭失いということは避けたいわけです。

値付けの際には相場だけでなく費用対効果という視点も含めて考えるとよいのではないかと思います。世の中には高くてもよいものが欲しいというニーズは必ず存在しますから、そういったニーズをとらえてゆくとより労働生産性が上がってゆくのだろうお思います。

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