Webマーケターが解説!企業がメタバースイベントを開催するメリットと活用法

「メタバース」というワードが昨今大きな話題となっています。国内でもClusterやVket Cloud、Door、VARKなど様々なプラットフォームが登場し、企業、個人を問わず日々各種イベントが開催されています。

企業が主催するメタバースイベントで言えば、不動産会社が仮想空間にバーチャルな街を構築してそこでイベントを開催したり、展示会を行ったりなどの利用が見受けられます。

ただ、仮想空間を公開しただけでは人は来ないため、結局のところそこに有名人を呼んで集客し続けるといった運用が必要になる印象があります。なかなか難しいものですよね。

タドワークスでは今後のメタバース市場の拡大を念頭に、プラットフォームでの活動、ワールド制作、イベント開催、コミュニティ形成を継続的に進めていますが、その経験も踏まえて感じるところは、現時点でメタバースに新規集客を求めるべきではないということです。

※タドワークスがCluster上で展開しているメタバース上に生活空間を作る試み

現在メタバースに滞留しているユーザー層はかなり偏りがあるため、そこを狙った施策でない場合、ただ開催しただけでは効果は期待できません。

なのでメタバースイベントを開催する際、集客はプラットフォーム側には期待せずに自力で行う心構えが必要だろうと思います。集客は別で行ってプラットフォームはツールとして活用する、というのがよいだろうと思います。

ではメタバースのツールとしての魅力はなんでしょうか?

これはやはりアバターを介したコミュニケーションにあるでしょう。バーチャルといえども、アバターを介したコミュニケーションは以下に示すような現実世界に近い特徴を有します。

  • ・自身が物体として空間の一部を占有すること
  • ・アバターへの愛着が生まれること
  • ・ユーザー間で認知し合うこと
  • ・自分の意志で動き回れること

今までのネット空間と異なり自分が実体として存在するため、一体感を感じることができますし、他者と重なることを避ける行動が発生して場所の優位性(見やすい場所)が生まれたりもします。

また多対多のコミュニケーションが可能で、テキスト入力以外でのアクションを行うことも可能です。

これまでのネット空間よりももっと能動的で、より責任感を伴う、内容の濃いコミュニケーション空間であるということが言えそうです。

同時に数千人が視聴するようなイベントの場合にはメタバースよりもYouTubeのような映像コンテンツの方が便利でしょう。スポーツ観戦のように、一体感・特別感を味わいたい人は会場に足を運び、プレイ自体をよく見たい人はテレビで見る、といったのと同じことがオンライン上でも発生するイメージでしょうか。

この辺をよく理解してメタバースを全体のマーケティングの中に組み込むと、一定の役割を果たすのではないかなと思います。

もちろん、今後メタバース人口がもっと増えてくれば新規集客の場としても活用が広がると思いますが、現時点ではCRMの1ツール(特にクロージングに近いポイント)としてとらえて活用するのがよいだろうとは考えています。

この観点から見ると、自社で集客したユーザーをスムーズにメタバースへ案内できるプラットフォームが理想的で、Webブラウザ上で閲覧可能なメタバースはビジネス活用をする上で便利だろうと思います。

タドワークスではメタバースをうまく活用してゆきたい企業に向けて、おすすめのプラットフォームやクリエイターの紹介などのサポートもしております。よろしければお気軽にお相談ください。

※本記事ではメタバースイベントのビジネス利用ということで、エンタメ活用の効果については言及しておりません。

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